Seifu Tominaga 富永 成風

Profile
1942年、京都府生れ。
林大功塾を経て1971年独立して創作活動に入る。
ロサンゼルス、ラスベガス、メキシコなど海外にも活動範囲を広げ2008年、町田泰宣塾に入塾。
以降、毎年国内各地にて個展開催、国内外で多数の受賞。
寺社への奉納作品も多く、「創生(白龍王神之図)」紀伊国高野山 別格本山宝亀院 、「大和楽之図 観世音菩薩像」明王山普門寺(兵庫県) 、「大和楽 十二童仏之図 」 明王山普門寺(兵庫県)、「大慈大悲之図 六曲一双」福應山佛国寺(福井県)、「 光 (金龍王神之図)」春日大社本宮(奈良県)など。また「祈り―Prayer 」は、マジョリカ島のホセマリア皇太子に寄贈された。
2010年には雅号を西島成風から富永成風に改名。
「創の会」「蒼林社」所属、 社団法人 日本南画院、京都日本画家協会会員。

Exhibition

20122012京都美術・工芸ビエンナーレ展 出展
第52回 公益社団法人日本南画院展 京都・大阪・東京三都 出展
2011第30回 蒼林社展出展 入賞
第51回 公益社団法人日本南画院展京都・大阪・東京三都展 入賞
第3回 公益社団法人日本南画院秋季展 出展
第18回 創の会水墨画展 出展
2010第29回 蒼林社展 入賞
第50回記念 公益社団法人日本南画院展 出展
第3回 公益社団法人日本南画院秋季展 入賞
第17回 創の会水墨画展 出展
2009第28回 蒼林社展 出展
第49回 公益社団法人日本南画院展 出展
第16回 創の会水墨画展 出展
2008「in LINEART」展 (ベルギー)
200614th Lantern of the East International Art Festival (タイ)
World Spiritual Artist 5 推薦出展 (ロサンゼルス)
Asian Art Now 2005展 (ラスベガス)
Arte Contemporaneo 1ra.2da.3ra. (メキシコ)
Annual Art Exhibition (ロサンゼルス)
2005二世ウィーク展 招待出品 (ロサンゼルス)
奉納創世(白龍王神之図) - 高野山別格本山宝亀院光
創世(金龍王神之図) - 春日大社本宮桂昌殿
大和楽之図 観世音菩薩像 - 赤穂明王山 普門寺
大和楽 十二童仏之図 - 赤穂明王山 普門寺
大慈大悲之図 六曲一双 - 福應山佛国寺
祈り ? Prayer - ホセマリア皇太子に寄贈

Concept

「表現するとは、ありのままの姿であり、全ての物の安らかなる調和と、共生を願う宇宙の英知を、知る事である。今一度、宇宙の神秘に感謝し、祈りとともに、今を表現したいものである―。」
作家自身の言葉に代表されるように、一貫して「日本人的スピリチュアリティ」を国内外に発信して評価を受けてきた姿勢は、まさにART BUD JAPAN.comが追求する、日本の文化の高度な精神性や美意識の伝播の役割を専ら担う形となっている。
サイトでは、尽きせぬ大いなる「希望」への想いが託された神秘的な作品を紹介していく。

「祈り」という呼吸―富永成風の光

太田 圭 (文筆家)

一体、この忙しい世の中とはどのようなものだろう。
利便性を高め、煩雑さを縮減するために高度化されてきた今日の技術は、ことごとく我々の日常をかえって多忙にし、徒にスピードを向上することを要求されることに人間は、人生は逼迫させられている。
私たちは、日本人固有の精神性や文化にとっての命とも呼ぶべき「間合い」―時間、空間、人間(じんかん)、そのすべての根幹に横たわる、「間」を尊び遊ぶゆとり―を、掌からこぼしながら生きている。いやむしろ、「間合い」という酸素の不足を前にして、水面を目指してもがき苦しんでいる。

富永成風画伯の作品において、「祈り」は重要な主題である。
しかし、それは単に「宗教的態度」として認識されるものではなく、より大きな、<この命を目一杯生きる>という人間の存在にかかわる使命として受け取られるべきものであり、それゆえかえって、いと高き何処かにあるものではなく、より近い日常に据えられるべき「存在論的態度」「文化的態度」と密接に関わっているのだ。 人は、富永画伯の作品と向き合った時、おのずと「祈る」という行為を思い出す。

強い光を浴びたときの、眩さに晒される気恥ずかしさと、それをまるごと受容するようなたっぷりとした包容力。
清廉な光は観る者に、在るべき姿、本性としての素直さに気付かせてくれる。
ただ無心に、命の連なりと大いなる宇宙の法則の神秘に感謝し、誰かを想い、誰かのために祈る。
それはまさに、この駆け足の日常に酸素を提供することであり、つまりは無機質に、あるいは騒々しく刻む時を画布の向こうに追いやって、しばし「間」を愉しむことである。日本人が、日本人に立ち返る「間合い」を味わうことである。

富永成風、その人の作品は、我々日本人の「祈り」という呼吸を整える「時間」を、「空間」から提案し投げ掛ける優美な、しかし力強く信頼できる光なのである。

太田 圭
文筆家。1973年生まれ。青山学院大学卒業、法政大学大学院修士課程修了(社会学修士)。大学院在籍中に音楽専門誌でデビュー。現在は音楽評論以外にも、文化論やコミュニケーションデザイン、心の問題をはじめとする社会問題など広範な関心領域を持ち活動中。その鋭い洞察力と、スタイルを重んじる領域横断的な文体に定評がある。主な著書に、太田 塁名義での共著『何のために生き、死ぬの? 意味を探る旅』(地湧社)。